奄美大島・与論に中国から富裕層ツアー

2019年04月10日

地域

 

横断幕と黒糖レイでツアー一行を出迎えた歓迎セレモニー=9日、奄美空港

横断幕と黒糖レイでツアー一行を出迎えた歓迎セレモニー=9日、奄美空港

 中国富裕層向けの奄美大島・与論ツアー第一陣が9日、奄美大島に来島した。奄美群島観光物産協会と日本航空(JAL)の観光誘客事業で実現したもので、中国から8人が参加した。同協会総括リーダーの松元英雄さんは「日本への理解と興味があり、最もターゲットにしたい客層。各島観光協会と協力して受け入れ態勢を整えたい」と今後の交流拡大に期待を示した。

 同協会とJALは奄振交付金を活用し、3月4~7日にかけて北京の旅行会社の関係者らを誘致したモニターツアーを奄美大島と与論島で実施した。今回のツアーはモニターツアーに参加した中国北京市の北京卓越国際旅行社(徐志宏社長)が企画した。

 ツアー一行は奄美空港で関係者らの歓迎を受けた後、龍郷町の奄美自然観察の森を散策。同町内の西郷南洲謫居跡や、かがんばなトンネルなどの観光スポットを見学し奄美市名瀬のホテルに宿泊した。

 ツアーに参加した元北京大学経済学部教授の陳浩武さん(67)は「奄美は空気がきれいでとても美しい所。日本には30回以上来ているが他の地域にはない素朴な良さがある。来て1日目で大好きになった」と笑顔で話した。

 自らツアーに同行して案内した徐社長(54)は「美しい海や手付かずの原生林があるにもかかわらず観光客が少ない地域は珍しい」と観光資源としての魅力を挙げ、「今人気の北海道ツアーなどと比べると高額だが、お客の反応はとても良い。福岡を経由するルートなど多様なツアーを開発していきたい」と今後の展望を述べた。

 ツアー一行は10日は奄美大島で観光、宿泊。11日は与論町を訪れ、12日に沖縄経由で帰途に就く予定。

 

ガイドの説明を受けながら散策を楽しむツアー参加者=9日、奄美自然観察の森

ガイドの説明を受けながら散策を楽しむツアー参加者=9日、奄美自然観察の森