島の自然や文化に触れる 徳之島FAMトリップ

2018年11月13日

地域

徳之島FAMトリップでソテツトンネルを訪れた参加者=11日、徳之島町の金見集落

徳之島FAMトリップでソテツトンネルを訪れた参加者=11日、徳之島町の金見集落

 国内在住の外国人を招いたツアー「徳之島FAMトリップ」が11日、同島内であった。地元のガイドと通訳案内士が同行して観光地を巡ったほか、金見集落では子どもたちと一緒に集落内を散策。島の自然や文化に触れながら交流も深めた。

 

 来島したのは、エルサルバドル共和国大使館特命全権大使のマルタ・リディア・セラヤンディアさんと、フィリピン出身で雑誌社編集長の小池セルマさん。地域通訳案内士で組織する「結ランダー徳之島」(福本幸代代表)のメンバー5人とエコツアーガイド2人が案内役を務めた。

 

 金見集落歩きには小中高校生30人が参加。ソテツトンネルをはじめ、オオヤドカリやウミガメが産卵のために上陸する海岸などを訪れた。休憩ポイントでは、集落の女性たちが手作りのお菓子や地場産のフルーツを用意してもてなした。

 

 マルタさんは「官民一緒になって美しい自然を守っていこうとする素晴らしい取り組みについて学ぶことができた。徳之島での体験を多くの人に伝えたい」と述べ、小池さんは「優しく見守ってくれるような島の人たちの接し方に感動した。お金には代えられない経験をさせてもらった」と笑顔を見せた。

 

 福本代表は「島の子どもたちが海外の方々と触れ合えたことや、エコツアーガイド、地域通訳案内士のことを知ってもらえたことが大きな収穫。世界自然遺産登録に向けて、島民とビジター(観光客)が困ることがないように受け入れ態勢を整えていきたい」と語った。

 

 FAMトリップは奄振交付金を活用した「奄美群島育成人材フォローアップ事業」の一環。南海日日新聞社が主催し、18日は奄美大島で行う。