戦後69年 奄美に遺品届く

2014年12月30日

地域

遺品を前に兄の思い出を語る久保末正さん=奄美市名瀬小宿

遺品を前に兄の思い出を語る久保末正さん=奄美市名瀬小宿

 太平洋戦争の激戦地となったソロモン諸島で戦死した奄美大島出身の元日本兵の遺品が戦後69年の時と距離を越えてこの夏、古里に里帰りした。持ち主は奄美市名瀬小宿出身の久保安英さん=享年(26)=。遺品は札入れと名刺状の紙片で、オーストラリアの元軍人が所持していた。軍人の息子のポール・コケインさんと日本人の友人が遺族を探し出し、送り返してくれた。遺品を受け取った弟の久保末正さん(82)=奄美市名瀬小宿=は「ありがたいの一言に尽きる。平和であればこそ遺品のやり取りができる」と感慨深そうに話した。