新型肺炎で自粛ムードの波 奄美市 ライブハウス

2020年03月08日

地域

中止の張り紙が目立ち始めたアーマイナープロジェクトの掲示板=5日、奄美市名瀬金久町

中止の張り紙が目立ち始めたアーマイナープロジェクトの掲示板=5日、奄美市名瀬金久町

 新型コロナウイルスの影響で広がる自粛の波が奄美にも及んでいる。奄美市名瀬のライブハウス「ASIVI」は3月に予定していたイベントの3分の2が中止、延期となった。同店担当者は「仕方ないとはいえ、店やアーティストには深刻な状況」と頭を抱える。

 

 同店を運営するアーマイナープロジェクトのイベント担当の萩原直樹さん(46)によると、3月上旬から同月末までに開催予定だった4件のイベントが既に中止または延期を決定したという。

 

 萩原さんは「3月に入ってから主催者からの中止の連絡が急増した。大阪市のライブハウスの客の中から立て続けに感染が確認されたという報道の影響が大きい。状況次第で今後も中止が増える恐れがある」と危惧する。

 

 萩原さんらは同店以外でのイベントや奄美を訪れる観光船の歓迎式典などにも関わっており、「昨年3月は21件あった企画が今年は7件しかない。『観光船』『ライブハウス』という新型コロナウイルス関連の負のキーワードが直撃した格好。早く騒動が収まるのを祈るばかり」と苦しい胸の内を明かした。

 

 アーマイナープロジェクトの麓憲吾代表(48)は「延期で対応できるイベントは延期するが、この時期しかできないイベントも多い。店として最大の対策を施した上で、開催できるように力を尽くしたい」と語っていた。