旧盆入り、先祖の霊迎える 奄美各地で墓参り

2023年08月29日

地域

先祖の霊を迎えに訪れた墓の前で、ちょうちんのろうそくに火をともす家族=28日、奄美市名瀬の永田墓地

「迎えに来たよ」。旧盆の入り(旧暦7月13日)に当たる28日、奄美各地で丁寧に墓石を洗い清め、花を供えて手を合わせる家族連れの姿が見られた。墓参りに訪れた人々は、ちょうちんのろうそくに火をともし、先祖の霊を自宅に導いた。

 

今年の旧盆は28~30日。奄美は旧暦で盆行事を行う地域が多く、旧盆の3日間は先祖と共に自宅で過ごす。奄美市名瀬の永田墓地では雨に見舞われる時間帯もあったが、午前中から多くの家族連れが訪れた。

 

名瀬の堀口あけみさん(73)は、長男と先祖の霊を迎えに、次男と長女の3人で訪れた。「雨が降ったのは、ご先祖様たちがうれし涙を流しているからかな」とにっこり。夜は長男が好きだった卵焼きと、ワンホネ、油ゾーメンなどを用意するという。

 

永田墓地沿いの市道は30日、交通規制を行う。午後3時から同7時まで、車両は全面通行止めとなる。