生徒ら環境活動報告 樟南第二、大島が参加 世界遺産の4島情報交換

2024年02月27日

自然・気象

オンラインで開かれた世界自然遺産の地域連携ミーティングで活動報告をする樟南第二高校の生徒たち=26日

世界自然遺産の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の2023年度地域連携ミーティングが26日、オンラインで開かれた。4島の高校や中学校の代表生徒らが参加し、環境保護やエコツーリズムの取り組みなどを報告。情報や意見を交換し、各地域の生物多様性や自然と人々の関わりについて理解を深めた。

 

環境省の主催。2021年7月の世界自然遺産登録を契機に、奄美・沖縄4地域が連携を深め、豊かな自然を大切にした地域づくりを進めることを目的とし同年から毎年実施している。

 

今回は、天城町の樟南第二高校と奄美市名瀬の県立大島高校、沖縄は辺士名高校(大宜味村)と船浦中学校(竹富町)から生徒ら25人ほどが参加し、グループごとに活動内容を報告した。

 

樟南第二高は、同校と天城町の包括連携協定に基づくエコツーリズム事業で取り組んだ調査学習の成果を発表。自然災害(防災)や社会福祉、食品生産などをテーマに、町役場で聞き取りをして分かった現状や課題をまとめた。

 

大島高は新聞部が執筆した、奄美エコツアーガイド連絡協議会の喜島浩介会長のインタビュー記事を紹介。部員らは「自然の周辺で暮らす人々の生活文化を理解せずに環境保全をするのは難しい。自然と人間の共存の在り方の議論が必要」と述べた。探究活動のグループが、環境保全と地域住民の健康増進・世代間交流を融合した海岸清掃の取り組みも紹介した。

 

沖縄の生徒らは、サンゴの分布や健康状態を調べるモニタリングの結果や、部活で取り組んでいる生き物の飼育・観察、地域の子どもたちへの環境学習講座などの活動について語った。

 

生徒たちは「各島の問題や取り組みをさまざまな視点から知ることができた」「これからの活動の励みになった」などと感想を共有し、今後の交流継続に期待を寄せた。