落下物を発見、回収 知名町ヘリ部品落下事故

2018年03月08日

地域

部品落下があったとみられるヘリコプターCH47J。後部側地面(矢印部分)には落下物とみられるカーゴドア=7日午前10時ごろ、知名町の空自沖永良部島分屯基地

部品落下があったとみられるヘリコプターCH47J。後部側地面(矢印部分)には落下物とみられるカーゴドア=7日午前10時ごろ、知名町の空自沖永良部島分屯基地

  【沖永良部総局】6日夜、知名町大山にある航空自衛隊沖永良部島分屯基地近くの上空で、空自那覇基地所属の大型輸送ヘリコプターCH47Jから部品が落下した事故を受けて小野寺五典防衛相は7日午前、分屯基地近くの草地で落下した機体後部のカーゴドアを発見したと発表した。落下物はすでに回収され、空自が落下原因などを調べている。一方、今回の事故に関して同町の今井力夫町長は空自に対し、再発防止を訴えた。

 

 空自や知名町、沖永良部署によると、落下物による被害は確認されていない。発見されたのは同基地近くにある山田ダム沿岸南西側の草地(町有地)。現場周辺に民家はないものの、100㍍ほど先には畑地帯が広がっている。

 

 空自は7日午前6時40分ごろ、那覇救難隊UH―60ヘリコプターで上空からの捜索を開始し、同55分ごろ落下物らしき物を発見。地上隊員が現場を確認し、沖永良部署員立ち会いの下、部品を分屯基地内に回収した。

 

 今井町長によると、6日夜、町長の携帯電話に小野寺防衛相から直接連絡が入り、「このたびは大変ご迷惑をお掛けしました」と、謝罪を受けたという。

 

 7日午前9時前に分屯基地の幹部らが来庁し、落下物が見つかったことを町長に報告するとともに、今回の事案について改めて謝罪した。

 

 その際、今井町長は「日頃からしっかり整備を行っていると思うが、実際にこうした事故が発生したので、改めて機材全般の整備を二重、三重に行い、再発防止に努めてほしい」と訴えた。

 

 同日に開かれた知名町議会本会議で当局が議会にも状況報告した。

 

 落下物は灰色と迷彩色のカーゴドア。厚さ約4㌢、縦約1・6㍍、横約2・4㍍の強化プラスチック製で重さ約31㌔。乗員は4人。訓練で同分屯基地のヘリポートに着陸しようとしていた際に落下した。小野寺防衛相は同型機のカーゴドアを点検するよう指示した。