「ゆずり葉の郷」が受賞 奄美で2例目、スミセイ未来賞 住友生命の子育てプロジェクト

2025年03月02日

社会・経済 

表彰式に出席した(左から)ゆずり葉の郷の三浦光力副所長、吉田昌重副理事長、喜入博一理事長、三浦一広所長=28日、東京中央区

奄美市を拠点に活動する奄美青少年支援センター「ゆずり葉の郷」(喜入博一理事長)が、地域での子育て環境づくりに取り組む国内の個人・団体を表彰する第18回「未来を強くする子育てプロジェクト」(住友生命保険相互会社主催)の「スミセイ未来賞」を受賞した。

 

同プロジェクトは今年で18年目で、奄美群島からの受賞は昨年のNPO法人親子ネットワーク・がじゅまるの家(徳之島町)に続き2例目。今回は全国から個人・団体209組から応募があった。

 

ゆずり葉の郷は2001年8月に法人設立。家庭や社会から疎外されてきた地域の子どもたちに寄り添い迎え入れる自立援助ホームを、奄美市2カ所、鹿児島市1カ所の計3カ所で運営する。スタッフは20人。

 

表彰式は2月28日に東京都中央区の東京国際フォーラムで開催され、「ゆずり葉の郷」からも役員や関係者が出席。

 

三浦一広所長によると、これまでの支援者数は300人以上。以前は非行に走ってしまう子どもたちへの支援が多かったが、近年は不登校や引きこもり、保護者からのネグレクト(育児放棄)など、目立たないところで問題が深刻化するケースが増えているという。

 

三浦所長は「学校や社会から排除され、孤立した子どもたちは心の傷が深い。慈愛の心で受け入れることで少しずつ笑顔を取り戻していく」と話す。

 

喜入理事長は「子どもは誰でも人間社会の宝物。今後も不運な環境で取り残された子どもたちに寄り添った支援に取り組んでいきたい」と述べた。