「ノールダム」初寄港 大型の国際クルーズ客船 乗客と地元中学生の交流も 名瀬港

2025年03月06日

社会・経済 

名瀬港に初寄港した国際クルーズ客船「ノールダム」=5日、奄美市の名瀬観光船バース

大型の国際クルーズ客船「ノールダム」(オランダ船籍、8万2897トン)が5日、奄美市の名瀬港に初めて寄港した。乗客1924人が市街地の観光や島内のオプショナルツアーで奄美を満喫し、地元の中学生らとも交流した。

 

同船はホーランド・アメリカ・ライン(本社米ワシントン州シアトル)が所有。乗客の国籍は欧米が中心。今回のクルーズでは、奄美のほか沖縄や台湾、長崎、鹿児島などを巡って出発地の東京に戻る。

 

この日は午前8時に奄美大島入り。同10時から船内で歓迎セレモニーがあった。あまみ大島観光物産連盟の有村修一会長や紬美人など地元代表者が出席し、船長らに記念品を贈呈した。

 

乗客たちはオプショナルツアーで、あやまる岬や奄美パークなど島内の観光名所を巡ったり、名瀬市街地を歩いて散策したりと思い思いに観光した。

 

観光船バースでは、金久中学校の2年生約80人が乗客らと交流。英語の授業の一環として初めて実施した。生徒らは、世界自然遺産や奄美市内のおすすめスポットを紹介する手作りの英語表記パンフレット、折り紙などを乗客に手渡し、身振り手振りを交えながら英会話を楽しんでいた。

 

フィリピンから訪れた小学3年生のデナーリス・アンバーさん(8)は「プレゼントをもらえてうれしい。たくさん楽しみたい」と笑顔。母のクリスティーナさん(43)は「言語の壁はあったけど楽しく良い体験になった。(生徒らは)地元のことを良く学んでいるなと感じた」と話した。

 

金久中2年の和田百合愛さん(13)と壽山奏さん(同)は「緊張した。たくさん練習したのにうまく伝わらず難しかったけど、乗客は優しくてのりが良く、楽しみながら話ができた」と話し、「英単語を勉強して説明もしっかりできるようになりたい」と意気込んだ。

乗客らと英語で交流する金久中の生徒たち=5日、奄美市名瀬の名瀬観光船バース