「地元の資源見直して」 美ら島財団の花城理事長が講演 奄美大島法人会セミナー

2024年05月21日

社会・経済 

植物を中心に地元資源の活用方法などを語った花城良廣氏=20日、奄美市名瀬

公益社団法人奄美大島法人会(有村忠洋会長)主催の経営セミナーが20日、奄美市名瀬の集宴会場であった。一般財団法人沖縄美ら島財団理事長の花城良廣氏が「島の資源をどういかすか~資源の共有と交流」の題で講演。身近な植物のさまざまな活用事例を挙げ、「視点を変えれば商業利用可能な素材がまだたくさんある。沖縄県とも交流を深め情報共有を」と呼び掛けた。

 

花城氏は熱帯・亜熱帯植物が専門で、主に沖縄県や周辺諸国の植物の利用法などを研究している。講演では、奄美群島にも自生する植物が東南アジアで健康食品や化粧品などに利用されていることや、沖縄県で絶滅危惧種の植物を改良して切り花用品種を開発したことなどを紹介。

 

環境保全を行いながら産業へ活用する体制を構築することが重要だと強調し、「外から持ち込まなくても資源は地元にたくさんある。環境条件が共通する沖縄と一緒に保全と活用の両立や人材育成を考えてほしい」と話した。

 

セミナーには会員ら約30人が出席。続いて定時総会があり、2024年度の事業計画などを承認した。今年度も税知識の普及活動や経営研修会の開催、地域貢献活動などに取り組む。