えらぶの花、香港へ出荷 海外市場開拓へ、販売会も

2021年03月07日

社会・経済 

海外の販路開拓へ向け、気勢を上げる沖永良部島の花き生産者ら=5日、和泊町の沖永良部花き専門農協(提供写真)

海外の販路開拓へ向け、気勢を上げる沖永良部島の花き生産者ら=5日、和泊町の沖永良部花き専門農協(提供写真)

 「えらぶの花・海外販路開拓プロジェクト」の出発式が5日、和泊町の沖永良部花き専門農協であった。福岡経由の航空便で10日までに沖永良部島産切り花1320本を香港へ送る。海外販路を開拓しようと、13日には香港でフラワーアレンジメント教室や販売会も企画している。

 

 同専門農協の販路開拓事業の一環。県大島支庁と和泊、知名両町がサポートしている。

 

 同専門農協とあまみ農協が和泊、知名の両町で生産するユリ「えらぶゆり」は昨年11月、農水省の「地理的表示(GI)保護制度」に登録された。G1保護制度は、品質や社会的評価などの特性が産地と結び付いている産品について、その名称を知的財産として保護する制度。

 

 今回は、G1登録などを活用して海外輸出の可能性を探る。香港に事務所を持つ鹿児島、宮崎、熊本の3県が連携する「南九州花き輸出プロジェクト」とも連動する。

 

 発送した花はテッポウユリ220本、オリエンタルリリー60本、スプレーギク600本、グラジオラス160本、ソリダゴ200本、トルコギキョウ80本。

 

 出発式には生産者や行政職員ら約20人が参加。「香港へレッツゴー」と気勢を上げ、新たな販路開拓へ決意を新たにした。

 

 同専門農協の三島生康組合長(62)は「海外での日本の切り花の認知度はまだまだ低い。まずは、沖永良部の花を海外の人に知ってもらうことが目的。今後もこつこつと取り組みを続け、販路開拓につなげたい」と語った。