ヨロン、国頭の魅力PR 連携し、観光メニュー開発へ 沖縄
2019年06月04日
社会・経済
【沖縄・佐久本薫通信員】与論島と沖縄・国頭村の特産品を一堂に集めた「ヨロン―国頭物産フェア」(与論町、国頭村など共催)が2日までの3日間、沖縄県北中城村のイオンモール沖縄ライカムであった。ヨロン島観光協会はじめ与論町から9業者、国頭村から4業者の合わせて13業者が出展。1日は両町村の首長らが参加してオープニングセレモニーが行われ、両地域の魅力をPRした。
セレモニーで、国頭村の宮城久和村長は「与論と国頭は琉球王朝時代から交流があり、互いに兄弟島と呼び合ってきた。世界自然遺産の登録を来年に見据えた今、このようなイベントに参加できてうれしい」とあいさつ。与論町の久留満博副町長は「与論には沖縄が失いつつある自然がまだまだ残っている。少し足を延ばして、昔の懐かしい沖縄を感じてほしい」と呼び掛けた。
続いて、イオン琉球の末吉康敏会長がクイズを出題し、会場を盛り上げた。「与論島は何県?」「国頭に住む飛べない鳥の名前は?」と質問すると、子どもたちが手を挙げて回答。正解した3人に千円相当の特産物が贈られた。
会場には与論のあさり飯やきび酢、モリンガ茶のほか、もずくそばや奄美黒糖焼酎、本場奄美大島紬の反物などが並んだ。島のヨモギをふんだんに使った「ぷち餅」のブースでは人だかりができ、売り切れが続出した。
ソデイカの加工品を購入した沖縄在住の女性は「バジルで味付けされていておいしそう。酒のつまみに楽しみます」と笑顔で話した。
国頭村からは新鮮な野菜や果物のほか、地場産の安納芋やタイガーナッツを使ったスイーツ、椿オイルや木工品などが出品された。
また、両町村の観光スポットや交流の歴史をビデオで紹介。特設ステージでは出身アーティストによる島唄ライブやフラダンス、ハマガメ(スナホリガニ)釣りなどが行われた。
フェアは今年で3回目。国頭村との共催は初。これまでは与論町の主催だった。両町村は今後も連携し、周遊ルートや観光メニューの開発を目指す。与論町商工観光課の麓誘市郎係長は「与論は海に囲まれ、国頭は山が深い。互いにないものを補う絶好の仲間として、ともに発展していきたい」と語った。