修学旅行の入り込み減少 「奄美」など魅力発信へ 県教育旅行受入協
2023年06月02日
社会・経済
行政や観光、宿泊、交通など関係機関で構成する県教育旅行受入対策協議会(会長・田之上耕三県観光連盟会長)の2023年度総会が1日、鹿児島市のホテルであった。22年(1~12月)は修学旅行の県内への入り込み(延べ宿泊者数)が前年比5898人減の9万6801人だったことなどが報告された。今年度も引き続き誘致セールスに努め、奄美大島、徳之島など県内の世界遺産をはじめとする教育旅行素材の魅力発信に取り組むことを確認した。
22年に県内で修学旅行を実施した学校は906校(県内246校、県外660校)で前年に比べ99校減少。人数は県内からが1万4088人(前年比2万4679人減)、県外からが8万2713人(同1万8781人増)だった。
同会は新型コロナウイルス禍で行動制限が緩和される中、全国的に修学旅行先を従来の行き先に戻す学校が増加傾向にあり、県内でも多くの学校が県内からコロナ禍前の県外旅行地に変更したため、全体の人数が前年を下回ったと分析している。
今年度事業計画では、県の教育旅行プログラムの磨き上げ事業と連携してガイドブックの全面改訂に着手する。少子化に伴う学校数減で誘致活動の地域間競争激化が今後も予想されることから、戦略に基づくターゲットの絞り込みや効果的な情報発信にも力を入れる。