前年比4・6ポイント増の23・1% 19年成人式大島紬着用率

2019年01月15日

社会・経済 

成人式の大島紬着用率が7年連続トップだった奄美市笠利地区=3日、市笠利農村環境改善センター

成人式の大島紬着用率が7年連続トップだった奄美市笠利地区=3日、市笠利農村環境改善センター

 本場奄美大島紬協同組合(前田豊成理事長)は11日までに、奄美群島14市町村・地区の2019年成人式大島紬着用率をまとめた。全体では前年より4・6ポイント高い23・1%(男性24・4%、女性21・8%)だった。市町村別では主産地の北大島を中心に奄美大島で高い傾向がみられ、奄美市や龍郷町では17年度に導入した紬購入助成制度の効果が表れたとみられる。地区別では奄美市笠利地区が7年連続トップだった。

 

 調査は13年から紬協組が各市町村に依頼してまとめ、公表している。

 

 今年の成人式出席者は1071人(男性529人、女性542人)。うち紬着用者は247人(男性129人、女性118人)で、男性はおよそ4人に1人が紬姿で臨んだ計算になる。

 

 市町村別の着用率をみると、最高は男物紬の産地として知られる奄美市笠利地区の80・4%。「龍郷柄」「秋名バラ」発祥の地の龍郷町が64・2%で続いた。

 

 業者や織り技術者の少ない喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の7町はいずれも1桁台で推移。伊仙町での着用はなかった。

 

 前田理事長は「購入費助成制度の効果は高く、他の市町村にも導入を広げてほしい。近年はシックなものから華やかなものまで紬の色柄も幅広く、振り袖でも袖を詰めれば普通の着物として着られる。一生ものとして価値の高さをアピールしていきたい」と話した。