台風14号接近、備え急ぐ 奄美群島、船便乱れスーパー品薄
2022年09月17日
社会・経済
大型で非常に強い台風14号の接近に伴い、奄美地方では16日、スーパーで食料品を買いだめする人や、強風に備えて玄関や窓ガラスにベニヤ板を打ち付ける人など、台風対策を急ぐ姿が各地で見られた。17日からの3連休を控え、本来なら書き入れ時となるはずの奄美市内の飲食店では「営業できるだろうか」と、やきもきする店主の声も聞かれた。
奄美市笠利町のスーパー「Aコープ笠利店」では14日まで島外からの品物が入荷したが、同日のうちに牛乳など需要の高い商品を中心に品薄状態に。16日は乳製品や菓子パンなどの陳列棚で空きが目立った。
買い物に来ていた同町佐仁の米田カズミさん(87)は「思ったより葉物野菜などが多く売られていた。食材の確保はある程度できたので、大丈夫だろう」と話した。買い物の後は、自宅周囲の物が飛ばないよう庭を片づけたり、雨戸を閉めたりと、万全の対策を取る一方で、「夜に台風が来ると怖い。停電にならないか心配」とも語った。
同店の尚健三郎店長(55)は「台風の影響を受けるのは、今月始めから2度目。品不足でお客さんにも繰り返し迷惑を掛け申し訳なく思う。一日でも早く台風が過ぎてくれたら」と願った。
住宅地などでは家の屋根に上ってトタンが飛ばないよう打ち直したり、浸水対策で玄関の前などに土のうを並べたりする人の姿もあった。
雨戸を角材で固定していた龍郷町の建設業男性(58)は「今月上旬の台風では対策をしなかったが、今回は嫌な予感がする。高齢の親もいるので、用心しなければ」と警戒していた。
16日の日中、奄美市名瀬の市街地周辺は普段と大きく変わらない様子。飲食街・屋仁川で居酒屋を経営する男性店主(36)は「ぎりぎりまで様子を見るが、できれば営業したい。葉物野菜が不足していてメニューは変更するかも。客入りにも影響あるだろうが仕方ない」と話した。