宇﨑さん(笠利)が金賞 バランスよく高品質 奄美市パッション品評会

2023年06月09日

社会・経済 

パッションフルーツ品評会で入賞した(右から)金賞の宇﨑理生さん、銀賞の森永幸二郎さん、銅賞の富田聖一さん=8日、奄美市名瀬の県農業開発総合センター大島支場

2023年度奄美市施設パッションフルーツ品評会が8日、奄美市名瀬の県農業開発総合センター大島支場であった。前年度より2点多い18点(名瀬11、笠利7)の出品があり、金賞には笠利の宇﨑理生さん(55)が選ばれた。

 

品評会は生産振興や技術向上、高品質ブランド化が目的。規格は80グラム以上100グラム未満で、収穫3日以内の「ルビースター」品種が対象。県や市の担当者らが果皮の着色や傷の有無、玉ぞろいなどを審査した。糖度は平均17.42度(最高19.40度)、酸度は平均1.60%だった。

 

奄美市農林水産課などによると、今年度は冬季の日照不足により初期生育の遅れが見られたが、1月以降は豊富な日照環境に恵まれた。例年よりも開花期が一週間程度遅れ、収穫期のピークは6月中~下旬を見込んでいる。

 

審査委員長の松比良邦彦県農業開発総合センター大島支場長は「糖度、酸度は前年並みの数値で、バランスがよい」と講評。「外観、品質ともに高得点で差はわずか。全体的にレベルが高い。今後も互いに刺激し合い、技術向上に努めてほしい」と激励した。

 

金賞を獲得した宇崎さんは、パッションフルーツ生産に取り組んで2年目。「かん水を抑えたことが糖度を高めることにつながったと思う。経験が浅い中で受賞できたのは、周囲のサポートのおかげ」と受賞を喜び「今後は生産規模を拡大していきたい」と語った。

 

同市の施設パッションフルーツ栽培実績(22年度実績、露地栽培含む)は、世帯数59戸、栽培面積7.2ヘクタール、生産量は61.1トン。新規就農者も多く、面積、生産量ともに増加が続いている。

 

金賞以外の入賞者は次の通り。(敬称略)

▽銀賞 森永幸二郎(名瀬)▽銅賞 富田聖一(同)