島の農家の暮らしを体験 JAL「ふるさとワーキングホリデー」 大和村

2023年02月23日

社会・経済 

タンカンの収穫を行う「JALふるさとワーキングホリデー」の参加者=22日、大和村

日本航空(JAL)が主催する「ふるさとワーキングホリデー」が12日から大和村で行われている。地域産業の実習や住民との交流を通じ、地方の暮らしを体験する取り組みで、関東など島外から19人が参加。旬を迎えたタンカンの収穫など、島の暮らしや自然、農家の技術を学び知見を広げている。25日まで。

 

農林水産省の農山漁村振興交付金の採択を受け同社が実施する企画。関係人口拡大による地域活性化を目指し、地域づくりや将来的な移住を考える機会を提供している。

 

ワーキングホリデーには18~48歳の女性15人、男性4人が参加。22日は4班に分かれ、同村内でタンカン収穫やシイタケ菌の植え付け、スモモなどの加工品製造の実習を行った。

 

西岡桃さん(18)=栃木県=の実家は15代続く米農家で、高校卒業後の農泊運営に向けて参加した。西岡さんは「地域の人の温かさを感じ、また来たいと感じた。実家でもよもぎ餅作りに挑戦したい」と笑顔で話した。

 

瀬戸内町在住の曾祖母を持つ山崎陽香さん(20)=東京都=は「幼少期から来島していたが農業に触れたことはなく、奄美をより広く知りたかった。初対面でも優しく迎えられ島の良さを実感した」と話した。

 

地元農家との橋渡し役を担った大和村産業振興課の福本新平課長補佐は「研修初日に収穫の技術を身に付け、働き手としてしっかり活躍できた。受け入れ農家からも好意的な声が多く、地域振興に向けた可能性を感じた」と期待を示した。