平均糖度、品取移行後最低に 歩留まりも過去最低見込み 搬入量は18万9700㌧ 南西糖業
2018年04月18日
社会・経済
【徳之島総局】南西糖業㈱徳之島事業本部は17日、2017~18年期(17年産)の製糖実績(速報)を発表した。平均甘しゃ糖度は12・49度で、現在の品質取引制度に移行した1994年産以降最低を更新。工場歩留まりも約11・3%と、過去最低だった79年産の11・42%を下回る見込みとなった。原料サトウキビの搬入量は18万9715㌧(前期実績22万699㌧)だった。
原料搬入は伊仙工場が15日、徳和瀬工場は16日までに終えた。町別の搬入実績は徳之島町5万9034㌧(前期比8139㌧減)、天城町7万4986㌧(同9366㌧減)、伊仙町5万5695㌧(同1万3480㌧減)。10㌃当たり収量(単収)は5・464㌧(同0・740㌧減)で、ハーベスター収穫率は97・8%だった。
品質取引の内容をみると、基準糖度帯(13・1~14・3度)は25・75%で、14・3度以上は7・08%にとどまり、基準糖度帯以下が67・17%を占めた。甘しゃ糖度は最高が17・9度で最低は6・7度。平均は前期を1・38度下回った。
今期の操業は前期より12日遅い昨年12月20日にスタートし、3年連続で年内操業した。昨年末の原料搬入の遅れに伴い、原料搬入終了日を当初の今月10日から約1週間先送り。原料受け入れ期間は97日間と前期より17日間短かった。
大幅な糖度低下や歩留まりの低迷について、同社の担当者は「台風22号の潮風害で登熟が遅れ、低温なども影響した」と分析。搬入量については「近年は単収が5㌧を下回ることが多かった。どちらかというと豊作型」と評価した。
来期に向けては「春植え、夏植えの推進など植え付け面積拡大に努め、生産量確保を目指す。台風接近後の被害対策として、生産者の皆さんは水を有効活用してほしい」としている。