当事者が安心できる環境を 認知症フレンドリートークライブ 奄美市

2024年05月18日

社会・経済 

認知症当事者から見た支援の在り方の課題などを学んだ認知症フレンドリートークライブ=17日、奄美市名瀬

認知症についての正しい知識を得て理解を深める認知症フレンドリートークライブ(奄美市主催)が17日、同市名瀬の奄美看護福祉専門学校であった。仙台市を拠点として認知症の啓蒙活動に取り組む丹野智文さん(50)が講話。若年性アルツハイマー型認知症の当事者として10年以上歩んだ自身の経験を振り返り、認知症当事者に役割を与え、行動を見守るなど当事者が安心して生活できる環境整備の重要性を訴えた。

 

丹野さんは2013年、若年性アルツハイマー型認知症と診断された。15年には認知症当事者の相談窓口「おれんじドア」を開設。国内外で認知症に関する講演活動を行っており、23年には丹野さんの半生を描いた映画「オレンジ・ランプ」が公開された。

 

トークライブには専門学校の学生、市民ら約170人が参加。丹野さんは認知症の症状について、視力矯正を例に挙げ「認知症もいろんなタイプがあって、対応も異なる。病名で人を見るのではなく、目の前の人を見てほしい」と強調。家族の優しさや心配から、当事者の役割や自由を奪うことで症状が悪化する可能性を指摘し、「当事者が失敗を恐れず、安心できる環境が大事」と呼び掛けた。

 

また「みんないつかは年をとり、認知症になる可能性がある。認知症は決して恥ずかしい病気ではない。人ごとでなく、自分の事として考えてほしい」と述べ、認知症になっても安心して暮らせる社会づくりの必要性を訴えた。

 

同校こども・かいご福祉学科3年の池田遥香さん(20)は「認知症当事者から見た支援内容などのリアルな課題や要望を聞き、支援者側は当事者の隣で寄り添いながら共に歩み続けることが必要だと感じた」と話した。

 

トークライブは18日午後6時半~同8時半、同市名瀬のアマホームPLAZAでも開かれる。