旬を迎えたマコモ人気 龍郷町で農家ら青空市
2020年10月26日
社会・経済
収穫シーズンを迎えた「マコモ」の魅力をPRしようと、龍郷町の生産者は25日、同町秋名・幾里の田袋で直売会を開催した。青空の下、9農家がそれぞれの水田の前で取れたてのマコモを販売。町内外から家族連れなどが詰め掛け、袋いっぱいのマコモを次々と買い求めていた。
マコモはイネ科の多年草で、茎に黒穂菌(くろぼきん)が入ると根元の部分が肥大して「マコモダケ」となる。柔らかいタケノコに似た食感と、ほのかな甘みが特徴。奄美随一の水田が広がる秋名・幾里地区では22人が栽培し、生産者組合を組織している。
例年は秋名コミュニティーセンターでイベントを実施していたが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止の面から屋外での販売会に切り替えた。新鮮なマコモが市価より安価で買えるとあって開始前から多くの人が列を作り、用意した分は約1時間でほぼ完売。農家らが急きょほ場に入り、客の目の前で収穫に追われる盛況ぶりだった。
その場で焼いて試食を提供したり、おすすめの食べ方を書いて渡す農家もいた。奄美市名瀬から友人らと訪れた嘉納みどりさん(55)は「天ぷらにすると美味しいと教えてもらった。生でも食べられると聞いたので試してみたい」と笑顔を見せた。