沖縄との連携推進課題に アイランドホッピング観光
2019年03月28日
社会・経済
県が取り組む奄美群島アイランドホッピング検討事業の成果報告会が25日、奄美市名瀬の県大島支庁大会議室であった。行政、民間の観光関係者が出席し、2016年度から3年間の報告を受けて意見交換。各島の観光受け入れ体制整備や沖縄県との連携推進などが課題に挙がった。
事業は世界自然遺産登録を視野に、奄美大島来島者増加の効果を奄美群島各島へ波及させ、交流人口の拡大や地域振興につなげる目的。この日の報告会では、事業を委託された㈱奄美群島環境文化総合研究所(奄美市)代表取締役の小池利佳氏が報告した。
小池氏はモニターツアーやアンケート調査を通じて明らかになった課題として、群島をつなぐ船舶、航空機の便数、発着時刻、乗り継ぎなどの情報発信不足やフェリー乗下船時の安全確保の検討、港の快適性向上などを指摘した。
県大島支庁総務企画部の田中完部長は今後の取り組みとして、▽島ごとに受け入れ態勢を協議する場を設置▽複数の島をホッピングして着地型観光する旅行者の支援検討▽沖縄県と連携したプロモーション、情報発信―などを示した。
参加者からは「群島全体の観光関係者が集まる会合で話し合いの場を設けては」「情報がないと行きたいというニーズも生まれない。細かい情報発信が大事と強く感じた」「先進地の勉強をしながら取り組んでいきたい」などの意見や感想があった。