消毒製品「近ピカ」を共同開発
2021年03月27日
社会・経済
近畿大学(大阪府)と奄美大島開運酒造(宇検村)はこのほど、奄美黒糖焼酎「れんと」を使い、近大付属農場産のかんきつ類で香り付けした消毒用高濃度エタノール製品「近ピカ」を共同開発した。
近大が昨年5月から取り組む「『オール近大』新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト」の一環。26日、奄美市名瀬で報道発表と大和村、宇検村、瀬戸内町の社会福祉協議会への寄贈式があり、代表して大和村社協の和泉美智範事務局長に30ミリットル入りスプレーボトル1500本が贈られた。
「近ピカ」は奄美黒糖焼酎の原酒を再蒸留して、手指消毒に有効とされる66%の高濃度にし、近大付属農場で栽培されている200種のかんきつ類から12種を選んで添加した。かんきつの清涼感のある自然な香りが特徴。30ミリリットル入りのスプレー式としたことで、手軽に持ち運びできるようにした。
近大付属農場の重岡成農場長は「ラベルデザインは近大文芸学部芸術学科の学生に描いてもらい、近大のスクールカラーと奄美の海の青を表現した。手を清潔に保つことは感染症対策の基本中の基本であり、日々清潔感を感じながら使ってほしい」と呼び掛けた。
奄美大島開運酒造は昨年、高濃度エタノール製品を開発し、販売もしている。渡慶彦代表取締役は「近大が弊社の商品に興味を持ち、近ピカを共同開発する機会をいただいたことに深く感謝する。近ピカの今後の展開については近大と協議して進めていきたい」と話した。