町内生まれの牛肉購入 徳之島町職員有志
2020年07月11日
社会・経済
新型コロナウイルス感染拡大による需要減で、子牛セリ価格が下落傾向の畜産業を支援しようと徳之島町職員有志はこのほど、「島の畜産応援プロジェクト」の一環で町内生まれの鹿児島黒牛を購入した。町役場で10日、伝達式があり、注文した職員へ牛肉が届けられた。
新型コロナの影響で、5月の徳之島市場平均セリ価格が前年同月比約20万円減の52万1154円に急落したことを受け、役場職員も支援できないかと同プロジェクトを企画。同月下旬から全職員へ購入を呼び掛けた。
購入したのは2017年11月に同町畔の畜産農家福留薫さんの牛舎で生まれ、18年8月から鹿児島本土で肥育された鹿児島黒牛の一部。約30人の職員がサーロインやヒレのステーキなど、89セット23万円分を注文した。
10日は闘牛をモチーフにした町公式マスコットの「まぶ~るくん」が身を切る覚悟で職員へ注文を受けた牛肉を手渡した。サーロインステーキ2点を購入した総務課の向井久貴課長は「少しでも牛肉消費を拡大することで、町内畜産農家の支援につながれば。こんないい肉は普段購入しないので、食べるのが楽しみ」と話した。
企画した町企画課ふるさと思いやり応援推進室担当者は「新型コロナの影響でセリ価格が今後どう変動するか不透明。国の補助事業を活用しながら、町として積極的に畜産振興に努めたい」としている。