町田酒造、中国へ年間2万5千本出荷へ

2020年05月27日

社会・経済 

中国向けの商品出荷を見送る町田酒造の社員ら=26日、龍郷町大勝

中国向けの商品出荷を見送る町田酒造の社員ら=26日、龍郷町大勝

 町田酒造(龍郷町、中村安久社長)は26日、2020年度の中国向けの商品出荷を始めた。同社では年度内に前年度の4倍近い2万4960本(1本720ミリリットル換算)の出荷を見込んでおり、中国マーケットへの輸出を本格化していく。

 

 出荷したのは同社の「奄美すもも酒」「奄美たんかん酒」などリキュール商品。26日に出発式があり、初出荷の商品を乗せたトラックを関係者が見送った。同日は6240本を出荷した。上海まで海上輸送され、中国全土に配送されるという。

 

 同社は約3年前に海外輸出をスタート。アメリカや中国、マレーシアなどを中心に19年度は1万6600本(うち中国6600本)を出荷している。20年度は中国の引き合いが強いものの、アメリカなど他の国は新型コロナウイルスの影響が続いており、見通しが立っていないという。

 

 中村社長は「日本のマーケットは縮小しており、会社を成長発展させていくためには海外へ販路を拡大していくしか選択肢はない。さらに多くの国々へ輸出を展開していく方針で、奄美黒糖焼酎を通して世界の方々に奄美に関心を持ってもらいたい」と話した。

 

 リキュールとは、蒸留酒(焼酎などのスピリッツ)に果実やハーブなどの副材料を加えて香味を移し、砂糖やシロップ、着色料などを添加して調整した混成酒。