畑かん推進で意見交換 「マイスターと語る会」開催 徳之島

2023年09月02日

社会・経済 

畑かんの有効利用について意見を交わした「マイスターと語る会」=1日、伊仙町伊仙

【徳之島総局】「徳之島地域畑かんマイスターと語る会」(徳之島地域畑かんマイスター連携会議主催)が1日、伊仙町の徳之島交流ひろば「ほーらい館」で開かれた。島内の営農者や農政関係者ら計約40人が出席。畑かんの有効利用や今後の課題について官民で意見を交わした。

 

徳之島地域畑かんマイスターは、かんがいを活用した営農で実績がある農家が就任し、畑かん利用の普及と理解を推進する制度。島内3町のマイスターは現在計15人。「語る会」は県、島内3町、JAなどの農政関係者とマイスターらが意見交換する機会として年1回開かれている。

 

出席者は①畑かん施設整備②付加価値の高い新品目の開発―の2点で意見交換。マイスターからは「施設整備の工期をはっきり示さないと生産者を説得しづらい」「さまざまな新品目開発に着手しているが各町1品目に集中するべき」などと指摘があった。

 

県の担当者は畑かん施設整備について「畑かん対象3451ヘクタールのうち49%は同意を得ており、960ヘクタールは既に整備済み。今後、1年度ごとに約100ヘクタールを整備していく見込み」と報告。工期を明確に示せない理由として「近年の資材高騰などが原因で整備が予定通りに進まないなどの理由がある」と理解を求めた。

 

意見交換後は、同連携会議事務局から今年度事業について報告があり、沖永良部島のマイスターとの意見交換会(10月4日)などの事業計画が示された。