県内最高齢 勝末コさん死去 112歳、子らに見守られ 瀬戸内町
2024年07月07日
社会・経済
県内で最高齢だった瀬戸内町の勝末コさん(112)が6日、入所する同町阿木名の介護老人保健施設「せとうち」で死去した。昨年9月15日の「老人の日」には、県大島支庁の新川康枝支庁長(当時)が施設を訪れ、県内最高齢を祝福していた。
勝さんは1912(明治45)年3月、同町勝浦生まれ。夫の故・青好(せいこう)さんが78年に死去した後、107歳まで勝浦で1人暮らしをしていた。施設に入所後はカラオケで昔の歌謡曲などを楽しんでいたという。
次女の山畑瀧子さん(74)=神奈川県=によると、5日に瀧子さん夫妻と末コさんのめい2人の計4人で施設を訪れた際に、末コさんと姉の故・オイコさんが盆踊りで歌っている様子を収録した音源をカセットテープで流したといい、末コさんは右手を上げて動かしていたという。
5日の夜に熱を出して体調が急変。瀧子さん夫妻らが見守る中、6日午前1時38分、眠るように息を引き取った。息を引き取る前は、瀧子さんの呼び掛けに首を縦に振って応じていたという。
瀧子さんは「(末コさんは)温和な人柄で怒られた記憶がない。感謝の気持ちである『ありがとう』という言葉をいつも大切にしていた。母に『ありがとう』と言いたい」と話した。
同町の鎌田愛人町長は「非常に驚いている。県内最高齢ということで、瀬戸内町の誇りでもあった。訃報に接し、故人のご冥福を祈り、ご家族にもお悔やみ申し上げたい」とコメントした。