絹で挑戦、島興し/アーダン

2014年12月05日

社会・経済 

原料繭生産に供給される桑の畑=奄美大島 写真=② アーダン商品の一部。添えられているのは奄美大島産の繭と黒糖

アーダン商品の一部。添えられているのは奄美大島産の繭と黒糖

 日本の近代化の礎となった富岡製糸場(群馬県)の世界遺産登録で再び脚光を浴びる絹(シルク)。その抽出成分を活用した事業展開で、平成の日本の最前線を走る企業が奄美にある。化粧品製造・販売の㈱アーダン(本社・奄美市名瀬和光町、西博顯社長)だ。創業20年。積み上げてきた成果と、成果が生み出す可能性に大手製薬メーカーも注目する。来年にはヘルスケア市場に参入し、第1弾として外傷に塗る軟こうを発売する計画だ。西社長(53)は「日本のシルクは遺産ではなく、生きている。奄美発の攻めの産業につなげたい」と話す。