葉タバコ収穫進む 知名町

2020年05月17日

社会・経済 

葉タバコを収穫が始まったほ場=13日、知名町正名

葉タバコを収穫が始まったほ場=13日、知名町正名

 知名町特産の葉タバコの収穫が始まった。葉タバコは沖永良部島が奄美唯一の産地で、今期は知名町の農家23戸が総面積48・25㌶で栽培する。総生産量110㌧、総産出額2億1800万円を目指す。

 

 同島では、1970年代に葉タバコの耕作が始まった。収穫期に大型台風が直撃した2011年度は栽培面積133㌶(前年比92・9%)で、生産量18㌧(同8・2%)、産出額3700万円(同8・7%)と壊滅的な被害を受けた。農家は11年度67戸から12年度38戸へ激減し、その後も減少傾向が続いている。

 

 知名町農林課によると、19年度の実績は、農家26戸、栽培面積55・43㌶、生産量104㌧、産出額1億9979万円。20年度は4月の突風と潮風害の影響で、ほ場によって生育にばらつきが見られるという。

 

 知名町正名の林池實さん(62)は約2㌶で葉タバコを栽培。4月25日に収穫を始めた。13日は熟した根元付近の70㌢ほどの葉を摘み取っていた。30年以上生産を続ける林さんは「今年は3月の寒暖差が大きく、生育があまり良くない。収穫のピークは6月中旬ごろだと思う。7月中旬には作業を終えたい」と話していた。