連携し地域振興へ 道路改良など4件決議 大島本島南部町村議会議員大会
2023年02月07日
社会・経済
第41回大島本島南部町村議会議員大会は6日、宇検村生涯学習センター「元気の出る館」であった。大和、宇検、瀬戸内の3町村議会議員や首長、事務局職員ら約40人が出席。道路の改良促進やトンネル化に関する提出議題4件を決議し、連携強化と実効性のある地域振興施策の展開で人と自然が共生する癒しと魅力ある地域づくりを推進すると宣言した。
大島本島南部議会連絡会(会長・向野忍瀬戸内町議会議長)主催。新型コロナウイルスの影響で昨年、一昨年は開かれず3年ぶりに開催された。向野会長は開会あいさつで、奄美・沖縄の世界自然遺産登録に触れ、「南部3町村は重要重点地域であり、地域おこしの起爆剤になる。行政、議会、住民がさらに共通認識を強く持つ必要がある」と呼び掛けた。
議事では、宇検村議会が「主要地方道湯湾新村線の早期完成について」を提案。「大島南部地域と奄美市を結ぶ重要な路線で、防災面からも整備は必要。希少生物のロードキル防止のためにもトンネル化検討を含め早期完成を」と訴えた。
大和村議会は「主要地方道名瀬瀬戸内線の大金久~戸円間トンネルの早期実現」を提案。「大災害時に村内分断の懸念があり、緊急車両の時間短縮と村民の経済、精神の両面での負担軽減が極めて重要。観光客増加が見込まれる中、大島西回り観光ルート確立の促進も図れる」と強調した。
瀬戸内町議会は「国道58号線(奄美市住用町役勝~網野子トンネル起点間、勝浦~阿木名間のトンネル化)の改良促進」を提案。「役勝から網野子トンネル起点までは急勾配で変則的なカーブが連続している。勝浦阿木名間の国道は伊須湾と断崖絶壁に挟まれ、安全確保、防災対策からもトンネル化が急務」とした。
3町村の合同議題として「曽津高崎線・宇検村屋鈍から瀬戸内町西古見間の道路拡幅整備について」を提出。大島本島南部議会連絡会役員の重信安男大和村議会副議長は「観光入り込み客の回復に向けて大島南西部周遊コース整備の促進を図り、地域活性化につなげたい。災害時の孤立化を防ぐ観点からも重要」と述べた。
来賓の三反園訓、保岡宏武両代議士が国政報告を行ったほか、地元選出の禧久伸一郎県議=大島郡区、寿肇県議=同、向井俊夫県議=奄美市区=がそれぞれ県政報告し、提出議題について助言した。