金賞に㈲奄美興島園 6市町村から18点 奄美大島・喜界島マンゴー品評会
2018年08月04日
社会・経済
県園芸振興協議会大島支部主催の第4回奄美大島・喜界島マンゴー品評会が3日、奄美市名瀬の県農業開発総合センター大島支場であった。6市町村から18点が出品され、金賞に奄美市笠利町の㈲奄美興島園を選んだ。
事務局の県大島支庁農政普及課などによると、今期産の果実は2月の急激な冷え込みなどにより収量が減少。品評会の出品数にも影響したとみられ、昨年の32点から14点減った。
市町村別の出品数は奄美市6点、大和村2点、瀬戸内町2点、宇検村1点、龍郷町3点、喜界町4点。県農業開発総合センター大島支場の久米隆志支場長を委員長に審査委員6人が果皮の着色や障害、糖度―など5項目を審査した。
出品されたマンゴーの平均糖度は15・6度で、最高は18・8度。久米支場長は「今期産は収量が少なく、生産者も出品用の果実を選ぶのに苦労したのではないか」とした上で、出品された果実については「例年より外観の差が大きかったようだ」と分析。一方で「糖度は例年同様に高い傾向にあり、技術の向上が見られる」と評価した。
金賞に輝いた奄美興島園の濱田弘興さん(41)は営農18年目で、昨年度は銀賞だった。念願の金賞を喜び「今期産は着色を良くするために、果実のつり下げ時期を早めて日光が当たるように工夫した。良いものができたと思う。今後も研さんを重ねたい」と抱負を語った。
出品されたマンゴーは、奄美まつり舟こぎ競争の副賞や宇検村やけうちどんと祭りの抽選賞品として活用され、奄美大島の宿泊施設で宿泊者に提供される。
同支部によると、奄美大島と喜界島の2018年産マンゴーの生産戸数は200戸、生産面積は17・5ヘクタール。生産量は前年比約25トン減の100・6トンを見込んでいる。
金賞以外の入賞者は次の通り。(敬称略)
▽銀賞 高岡果樹園(喜界町)▽銅賞 泰山峯喜(喜界町)杉浦陽紀(宇検村)▽審査員特別賞 山下重之(瀬戸内町)