黒糖焼酎「肴」テーマに初開催 喜界島「ピリッととーまみー」金賞 地場産加工、16品エントリー 農産加工品コンテスト
2019年01月25日
社会・経済
「奄美黒糖焼酎に合う酒のさかな」をテーマにした農産加工品コンテスト(同実行委員会主催)が24日、奄美市の県大島支庁で初めて開かれた。大島地域(奄美大島・喜界島)各地から書類審査を通過した8商品の製造事業所が集い、自慢の味をアピール。合同会社喜界島結いの「ピリッととーまみー」が金賞を受賞した。
コンテストは奄美の食の魅力を発信し、黒糖焼酎と地場産農産物の振興と産業活性化を図ろうと開催。地元の野菜や林産物、果物などを使用した加工食品の製造・販売業者から16商品がエントリーした。
会場では各事業所がブースを並べ、焼酎・観光関係者や行政の農政担当者ら16人の審査員が一つずつ試食。▽地場産食材を有効に活用しているか▽地域特性が出ているか▽市場ニーズが見込まれるか▽パッケージデザイン▽独自性―などを採点した。
出場者は「調味料まで地元のものを使い、他にはない味」「軽くておしゃれなパッケージでお土産に喜ばれている」など盛んにアピールしていた。
金賞の「ピリッととーまみー」は喜界島在来の空豆と島産の塩を使用。空豆と唐辛子の成分が二日酔いを防ぐとして「ピリ辛で止まらない味わい。焼酎のお供にぴったり」と訴えた。
銀賞の㈱奄美大島宇検農産「島きくらげのラー油佃煮」は黒糖焼酎の製造過程で出るサトウキビかすなどを活用した点、銅賞の宇検村生活研究グループ「うけんおばあのにんにく黒糖漬け」は在来ニンニクを使用した点やパッケージのデザイン性などをPRした。
3事業所の代表者には山下仁司会長(奄美市農政部長)から賞状とたてが手渡されたほか、鹿児島県酒造組合奄美支部の牧正二郎事務局長から黒糖焼酎と薩摩焼のグラスが贈られた。
合同会社喜界島結いの体岡広美代表(58)は「在来品種を残したいという思いで活動を続けてきた。とてもうれしい」と喜んだ。
入賞商品は2月22日に奄美市名瀬である「奄美黒糖焼酎と農林水産物を楽しむ会」で提供される。