12個体目の放流ハージン捕獲 徳之島町母間沖

2021年04月10日

社会・経済 

放流した個体とみられるハージン。片方の腹びれが除去されている(県大島支庁林務水産課提供)

放流した個体とみられるハージン。片方の腹びれが除去されている(県大島支庁林務水産課提供)

     県大島支庁林務水産課は6日、3月29日に徳之島沖で捕獲されたスジアラ(ハージン)が過去に放流した個体と見られると発表した。「スジアラの放流個体を確認できる例は少ない。貴重なデータになる」と話した。

 

 確認された個体は全長約50㌢、1・2㌔。徳之島町母間沖でとくのしま漁協の組合員が一本釣りで捕獲した。大きさから約5歳とみられ、2016年度に徳之島町地区漁業集落が放流した個体と推測される。

 

 種苗生産している県水産技術開発センターによると、奄美群島内でハージンの放流が始まったのは01年度からで、これまでに約24万匹が放流されている。同センターが確認、報告を受けたのは今回を含め12個体。

 

 放流個体は放流の効果を確認するため、全て片方の腹びれを除去してから海に放されている。同課は「事業効果を確認するためにも、腹びれの片方がなかったり小さい個体を捕獲した際は、県か近くの漁協に連絡してほしい」と協力を呼び掛けた。