公共交通計画の策定で方針確認、課題精査へ 沖永良部地域公共交通活性化協議会 路線の新設、均一運賃の導入など

2022年09月24日

社会・経済 

地域公共交通計画策定に向け、協議を深めた第3回会合=22日、和泊町

【沖永良部総局】沖永良部地域公共交通活性化協議会(会長・前登志朗和泊町長)の2022年度第3回会合は22日、和泊町役場であった。今年度中の策定を目指す「地域公共交通計画」の策定業務について、委託業者が計画の検討手法や基本方針を説明。これまでの調査を基に、今年度は▽和泊、知名両町内を循環する路線の新設検討▽均一運賃の導入▽キャッシュレス決済の導入―を重点に住民ニーズ、課題の精査を行うとした。

 

計画策定業務を委託されている九州経済研究所(鹿児島市)の担当者が説明した。路線の新設検討については昨年度の乗降調査で、町内での移動が比較的多いとの結果を確認。住民アンケートでも「町内での移動のしやすさ」に対して一定のニーズがあるとし、地域住民の利便性を総合的に向上させる形となるよう、運行経路や時間の方向性を検討する。

 

均一運賃とキャッシュレス決済の導入については、23年度以降の実証実験を想定。キャッシュレス決済については「観光客との親和性も高く観光振興といった視点でも重要」とした。

 

策定業務に当たり、担当者は「和泊、知名両町は『脱炭素先行地域』として選定されたこともあり、カーボンニュートラル、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に資する取り組みと公共交通の在り方を併せて検討する必要がある」などと話した。

 

委員からは「お年寄りも乗りやすいバリアフリーの検討も」「キャッシュレスは年寄りが使いづらいのではないか」などの意見があった。