初夏の味覚、奄美プラム出荷 大和村で出発式

2019年06月10日

社会・経済 

テープカットで出荷開始を祝った出発式=9日、大和村のJAあまみ湯湾釜選果場

テープカットで出荷開始を祝った出発式=9日、大和村のJAあまみ湯湾釜選果場

  2019年産奄美プラム(スモモ)の出発式が9日、大和村のJAあまみ大和支所湯湾釜選果場であった。本年産の共販目標は20㌧。昨年の台風24号や暖冬の影響で、前期実績55㌧を大幅に下回る見通し。出席した生産者や行政、JAの担当者らは、テープカットで奄美の初夏の味覚を送り出した。

 大和村は奄美プラムの主産地で、市場出荷分も含めた本年産の総生産量は約40㌧を見込む。村やJAによると、今期産は台風による落葉で花が狂い咲き、樹木が十分休眠できなかったため、樹勢が衰えている。そのため開花期間が平年よりも長く、実のつきが少なくなり、大きさが不ぞろいのものが多い傾向にあるという。

 出発式で伊集院幼大和村長は「農家の皆さんが生産に励めるよう村もさらに支援していく。JAとも連携して販路拡大に取り組みたい」と述べ、生産者を激励。村果樹振興会の蔵正会長は「今年の状況にめげず、(来期以降)スモモの名産地として復活できるよう結束して頑張ろう」と、生産者の立場から決意表明した。

 同果樹振興会のプラムは5年連続で県の「かごしまの農林水産物認証」(K―GAP)を取得。関係者は消費者へのPRを通じた有利販売にも期待している。

 奄美プラムの出荷は今月末ごろまで続く見通し。

奄美プラムの選果作業=9日、大和村のJAあまみ湯湾釜選果場

奄美プラムの選果作業=9日、大和村のJAあまみ湯湾釜選果場