和牛日本一へブランド力強化 離島からの船舶輸送試験など計画 和牛県推進協総会
2025年05月14日
社会・経済

全国和牛能力共進会に向けて事業計画などを決めた県推進協議会の定期総会=12日、鹿児島市
【鹿児島総局】2027年9月に北海道で開催される「第13回全国和牛能力共進会(全共)」に向けた県推進協議会の25年度通常総会と県肉用牛振興協議会の25年度定期総会が12日、鹿児島市のホテルであった。17、22年の全共で連覇した「鹿児島黒牛」のブランド力向上と国内外に向けたPR強化、販路拡大に向けた取り組みを推進することなどを確認。25年度の活動計画では、県内離島の子牛、肥育牛の船舶輸送試験を実施し、2年後に迫った北海道大会への輸送方法の検討などを行う。
県推進協総会では、24年度事業報告、収支決算と25年度事業計画及び収支予算を承認。25年度は全共への出品候補牛に係る調査・選定や開催地の北海道への牛の輸送方法の検討を行う。輸送に関しては離島の船舶輸送試験のほか、九州各県の出品牛を一同に空輸する案についても、費用やリスクなどを精査する。
県推進協は県内の行政や農業関係団体、大学などの代表者らで構成。27年の大会に向け、年次ごとの取り組みを計画。26年度は県代表牛選出に向けた県畜産共進会(プレ全共)の開催や巡回指導の実施なども計画、27年7月の県最終予選会で代表牛を決定することにしている。名誉会長の塩田康一知事は「生産者をはじめ関係機関・団体と一丸となって、和牛日本一を獲得すべく全力で取り組んでいく」と述べた。
5年に一度開催される全共は全国の優秀な和牛を集め、改良の成果や優秀性を競う大会。県は17年の第11回大会の団体賞に続き、地元で開催された22年の鹿児島大会では、内閣総理大臣賞を受賞するなど「和牛日本一」の連覇を達成した。