大島紬とアートのコラボ オンライン説明会

2020年05月21日

社会・経済 

ネット上で説明会があった大島紬とアートのコラボ企画=17日

ネット上で説明会があった大島紬とアートのコラボ企画=17日

 本場奄美大島紬と若手アーティストらのコラボ企画を進めている企画屋かざあな(本社・東京都、川口洋一郎代表)は17日、国内外の参加希望者へ向けてインターネットを利用したオンライン説明会を開いた。奄美大島からも職人が参加し、複雑な製造工程や製品としての価値をアピールした。

 

 企画は伝統工芸品である本場奄美大島紬に美術的な視点を取り入れ、これまでにない展開方法の模索や新商品開発、後継者発掘などにつなげるのが狙い。本場奄美大島紬協同組合の青年部会で構成する「本場奄美大島紬NEXT(ネクスト)プロジェクト」が協力する。

 

 全国の学生や若手アーティスト、デザイナーを対象に、大島紬を題材とした作品・商品プランを募集。実現性や活用度などを基準に作品を選出し、来年春ごろに展示会を開催する予定。

 

 オンライン説明会には、国内外の若手アーティストら7人が参加。奄美大島からはネクストプロジェクトの南晋吾さんと元允謙さんが参加した。南さんは、映像や実際の反物を見せながら製造工程を解説。元さんは、ガラスや紙などの異素材と組み合わせた大島紬の製品を紹介した。

 

 参加者から「職人として大島紬を通して一番伝えたいことは何か」との質問があり、南さんは「奄美の歴史や文化といった背景を伝えたい」。元さんは「全て人の手で生み出しているということを知ってほしい」とそれぞれ答えた。

 

 主催で企画屋「番頭」の川口さんは「自然から得られる他にはない黒色が本場奄美大島紬の特徴」と強調し、「若い人の視点でこれまでにないもの、新しい一歩につながる作品を考えてほしい」と期待した。

 

 企画の応募締め切りは7月2日。7月に公開プレゼンテーション会を実施する。希望者は企画屋かざあなウェブサイト内の「参加提案希望申し込みフォーム」から登録する。

 

 問い合わせは電話03(6434)5581スタイルプラス社・企画屋かざあな。