島内産食材の魅力を確認 名店シェフがフルコースで提供 徳之島

2022年10月01日

社会・経済 

調理に腕を振るう菊池シェフ=27日、徳之島町諸田

徳之島産食材を使った料理を味わう食事会「DINING・OUT・TOKUNOSHIMA」(JAあまみ徳之島事業本部主催)が27日、徳之島町諸田の徳之島リゾートホテル&オフィスで開かれた。3町代表、農政関係者、生産者など島内から約50人が招かれ、名店シェフが開発、調理したフルコース料理を堪能。食材の魅力を引き出すシェフの技術と島内産食材の持つ新たな可能性を確認した。

 

徳之島産食材の魅力を発信する「DISCOVER TOKUNOSHIMA」事業の一環。同事業では東京のイタリア料理店「代官山ASOチェレステ日本橋店」が徳之島産食材を用いたメニューを開発し、8月の1カ月間フェアを開催して提供した。今回の食事会は同メニューを島内関係者に味わってもらうために開いた。

 

イベントのためにメニューを開発した菊池恒毅シェフ(44)とスタッフ計6人が来島。菊池シェフはドラゴンフルーツ、イセエビ、島豚、バナナなど島内産食材を用いてフルコース6品を提供。地元では味わえない料理で参加者たちをうならせた。

メインディッシュの「徳之島牛のタリアータ・ソテツみそソース」

島内産の食材について菊池シェフは「果物などは温暖な気候で育てられた本土では味わえないおいしさがある」と魅力を説明し、「私が知らない食材もまだまだ眠っているはず。今後も徳之島の生産者と協力しながらおいしいメニューを開発して島を盛り上げたい」と思いを込めた。

 

料理を味わったドラゴンフルーツ生産者の嶺山栄二郎さん(60)は「私のドラゴンフルーツが肉料理に使われていて驚いたが納得のおいしさだった」と述べ、「菊池さんが徳之島に興味を持ったのは私のドラゴンフルーツを食べたのがきっかけだという。生産者として励みになり、うれしい限り」と笑顔を見せた。