自然を満喫、観光地にぎわう 飛び石連休で短期利用も GW総決算
2025年05月07日
社会・経済

姿を現した「かくれ浜」に上陸する観光客ら=4月29日、奄美市笠利町の喜瀬沖(本社無人機で撮影)
2025年のゴールデンウイーク(GW)が6日、最終日を迎えた。今年は4月26日~5月6日の11日間。平日を挟む「飛び石」連休となった影響か、宿泊施設やレンタカーの利用は短期が中心となったものの、自然をテーマとした施設や新規開業の観光施設の入場者数は好調。行楽地を中心に、家族連れや観光客で各地にぎわった。
■宿泊施設
奄美群島の観光ホテル業者からは「観光客の来島が増え、ほぼコロナ以前並みの水準に戻っている。特に闘牛大会前後の2~5日は満室だった」(徳之島)、「例年並みでまずまずの客入り。ナイトツアーなど自然を目的にした観光客が多い」(奄美大島)など手応えを語る声が聞かれた。
一方で、「飛び石連休の影響もあってかGW前半は振るわなかった」(沖永良部島)という声も。「旅費の助成などがない島外旅行者には離島への旅行はハードルが高くなりがち。来島の目的になるような大会やイベントがあれば」(同)との意見もあった。
■レンタカー
奄美市笠利町の奄美空港周辺のレンタカー店では短期利用が目立った。関係者からは「利用客はもっと多いと予想していた。3泊4日の短期が多い印象」「加計呂麻島への問い合わせが多かった」「2泊3日でGW前半の利用が多い。去年よりも車の台数を増やしたためか、予想より利用は多かった」などの声があった。
■観光
奄美の自然を模擬観察できる奄美大島世界遺産センターにはGWの11日間で延べ7370人が来場。担当者によると、昨年より約1600人増と好調だった。開業後初のGWを迎えた徳之島世界遺産センターも隣接する「道の駅とくのしま」との相乗効果が見られ、11日間で2696人が来場した。
4月20日にオープンした大和村のアマミノクロウサギミュージアムQuruGuru(くるぐる)には10日間(28日休館)で4055人が来館。島内からの利用客が77%で、同施設に常駐する獣医師の豊田英人さんは「予想を上回る来館者数。クロウサギを守りたいというメッセージも多くいただき、施設のコンセプトが伝わっていると感じる」と話した。同村の奄美温泉大和ハナハナビーチリゾートも5月5日に過去最高の売り上げを達成するなど好調だった。
4月29日には奄美市笠利町喜瀬に「かくれ浜」が現れ、100人を超える行楽客が海遊びを満喫。5月2日には乗客約1800人を乗せた国際クルーズ船「ノルウェージャンスピリット」(7万5904トン)が名瀬港に寄港した。