名瀬市街地で聖火リレー 選定ランナー42人内定 東京五輪
2019年12月18日
スポーツ
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は17日、2020年東京オリンピックの聖火リレーの詳細ルートを発表した。鹿児島県内のルートの一つ、奄美市は4月28日に奄美文化センターをスタートし、名瀬中心市街地を通って奄美市役所前でゴールする約2・7㌔のコース。県実行委員会は奄美群島にゆかりのある11人を含む選定ランナー内定者42人も公表した。
聖火リレーは来年3月26日から7月24日まで121日間かけて全国47都道府県を巡る。鹿児島県は4月28、29の2日間、13市1町でリレーを実施する。
奄美市は初日の志布志市、鹿屋市に続く3番目で、南大隅町へつなぐ。県本土に位置する前後自治体との聖火引き渡しは地理的に困難なため、特別規定の「親子の火方式」を利用した「子の火」と呼ばれる聖火を用いる。
ルートは奄美文化センターから県道名瀬瀬戸内線を南下し、奄美サンプラザホテル前の港町交差点を右折。サンサン通りを通って名瀬郵便局前で朝日通りに抜け、さらに末広本通りを直進。永田橋通りに右折して市役所前へ到着する。
県実行委は同日、実行委選定ランナー53人のうち内定者42人の氏名を発表した。初日は24人、2日目は18人。ランナーが走る市町村については来年2月に公表予定。
奄美からは奄美市を除く11町村にゆかりのある11人が内定した。小学生から50歳代まで幅広い年齢層。
このうち喜界町から選ばれた市來崎靖幸さん(13)=喜界中2年=は中学校の陸上部に所属する。「まさか選ばれるとは思わなかったが、決まってうれしかった。練習を積み重ね、当日はリラックスして堂々と走りたい」と語った。
県実行委会長の三反園訓知事は「ルートは多くの人々が見に行くことができるよう、工夫して作成した。ランナー内定者は特に次世代を担う子どもたちを中心に選定した」と振り返り、「オール鹿児島で県全体が盛り上がり、その風景が子どもたちの記憶に残るよう準備を進めていきたい」とコメントした。
朝山毅奄美市長は「夏の世界自然遺産登録を目前に控えた絶好のタイミングに期待もひとしお」と喜びの声。その上で「ランナーを中心に島民挙げて千載一隅のチャンスを生かすとともに、聖火に込められた『希望』を南の島からもしっかりとつなぎ、奄美を国内外にアピールしたい」と述べた。
県実行委選定ランナーの奄美関係内定者は次の通り。(敬称略)
▽大和村 大野日菜子(12)小学生▽宇検村 泉伶音(12)小学生▽瀬戸内町 斉藤憲吾(13)中学生▽龍郷町 加藤竹虎(14)中学生▽喜界町 市來崎靖幸(13)中学生▽徳之島町 田代篤史(37)医師▽天城町 深美陽市(36)小学校教諭▽伊仙町 吉見和久(57)経営者=大阪市在住▽和泊町 種子島公彦(55)役場職員▽知名町 喜入大星(12)中学生▽与論町 川畑アキラ(50)ミュージシャン