瀬戸内町出身の明生、敢闘賞
2021年03月29日
スポーツ
大相撲春場所は28日、東京・両国国技館で千秋楽があり、瀬戸内町出身の東前頭3枚目明生(25)=本名・川畑明生、立浪部屋=が10勝目を挙げ、敢闘賞を受賞した。奄美出身力士の三賞獲得は、1993(平成5)年春場所での旭道山(徳之島町出身)の殊勲賞以来、28年ぶり。
明生は瀬戸内町阿室釜生まれ。小学2年で相撲を始め、篠川中学卒業後の2011年5月技量審査場所で初土俵を踏んだ。16年九州場所で新十両、18年名古屋場所で新入幕を果たした。十両優勝1回。
上位陣総当たりの今場所は6日目に正代、7日目に貴景勝と2大関を連破する活躍を見せ、貴景勝戦では幕内通算100勝も飾った。2桁の勝ち星を懸けた千秋楽は、平幕剣翔との9勝対決に寄り切りで勝利。三賞選考委員会が示した「勝てば三賞」のプレッシャーをはねのけ、自身初の賞をもぎ取った。
地元の後援会会長を務める鎌田愛人瀬戸内町長は「10勝を2場所記録した19年に本人が三賞を目指すと言っていたが、けがもあり苦しい時期があった。その後、けがを克服し、熱心に稽古に取り組んで今回の大関を破っての三賞受賞。本人はもちろん、全国のファンが喜んでいる。今後は三役を目指し、応援してくれるファンに感謝しながら、さらに上を目指して稽古に励んでほしい」と喜びを語った。