目指せ、かごしま国体・相撲 少年の部は鹿商勢が有力

2020年01月01日

スポーツ

少年の部、優良候補の5選手。(前列左から) 西加、濱口。(後列右から)禧久監督、里、栄、市田

少年の部、優良候補の5選手。(前列左から)
西加、濱口。(後列右から)禧久監督、里、栄、市田

 鹿児島県民体育大会では大島地区は昨年までに総合21連覇を果たしている。これだけの連覇は年代を超えて有力選手を育てる環境が整っているからこそ。1993年、95年とアマチュア横綱に輝き、現在、鹿児島商業高相撲部を率いる禧久昭広監督は「国体の少年の部は5人で競うが、奄美出身選手が占めるだろう」と若手の成長に手応えを示した。

 

 同部には2年生3人、1年生6人が所属している。禧久監督は国体候補として濱口颯翔(朝日中出身)、西加陽斗(同)、栄龍征(同)、市田愛翔(同)の1年生4人と2年で主将の里海斗(赤木名同)の名を挙げた。

 

 5人とも小学生のころから国体を意識して練習に励んできた。18年の全国中学校相撲選手権では濱口、西加、栄、市田が出場した朝日中が団体準優勝。同年の全国都道府県中学生相撲選手権では西加が個人無差別級で優勝するなど全国の名だたる大会で好成績を収めてきた。

申し合いで取組を繰り返す鹿商相撲部。メンバー全員が小学生の頃から国体を目指し腕を磨いてきた

申し合いで取組を繰り返す鹿商相撲部。メンバー全員が小学生の頃から国体を目指し腕を磨いてきた

 

 里は取材時の昨年11月も左膝のけがで稽古できない状況だったが、後輩の練習を見守りながら筋力トレーニングに励んでいた。「相撲が取れなくても主将としてやれることはある。思い切り相撲を取るためにまずはけがを完治することが大切。腐らず焦らず一日一日を大切に備えたい」と意気込みを語った。

 

 西加は「19年は全国で自分の力がまだまだ通用しないと痛感した。こうすれば勝てるという自分のスタイルが見つかっていない」と打ち明けつつも「国体まで残り1年を切った。もっと追い込んで何度も練習して自分の形を見つけたい。チーム全員で優勝を目指す」と前を向いた。

 

 

 ■最終選考は今年4月

 

 成年の部、少年の部の国体有力候補を紹介したが、奄美関係だけでも各選手に引けを取らない猛者(もさ)は多く、大学で活躍する若手が台頭してくることも十分考えられる。県代表を決める県相撲連盟の最終選手選考会は今年4月に予定されている。重村国体強化対策本部長によると、実績よりも選考会での成績を重視する一発勝負の可能性もあるという。国体本番で地元の応援を背に土俵に立つのは誰なのか。続報を楽しみに待っていてほしい。