日本代表選考レース初開催 自然の海や湖、川で競うOWS アジア大会出場懸け15人力泳 徳之島町

2022年03月12日

スポーツ

水分補給しながら10㌔完泳を目指す出場選手=11日、徳之島町の山漁港

自然の海や湖、川で競うオープンウオータースイミング(OWS)の日本代表選考レースが11日、徳之島町の山漁港で開かれた。今年9月に中国杭州市で開幕するアジア競技大会への出場権が懸かるレースで、同競技の徳之島での開催は初。観戦に訪れた地域住民や関係者らの声援を受けながら選手15人が全長10㌔のコースで競った。

 

昨年2~3月にかけて、トライアスロン女子日本代表の合宿があったことなどが縁となり徳之島でのレース開催となった。選手、スタッフ計35人は10日に空路で徳之島入り。11日は町、町教委らによる歓迎セレモニーも開かれ、選手らへ果物などの町特産品が贈呈された。

 

レースは同港沖合の1周1㌔のコースであり、13選手が10㌔を完泳した。長時間に及ぶレースのためマラソンのように給水も必須。選手らは港の桟橋から、さおに付けて渡されるドリンクを泳ぎながら飲んで水分補給しながらレースに臨んだ。

 

トップは2時間10分0秒でゴールした南出大伸選手(25)=木下グループ。2位は野中大暉選手(同)=同=でタイムは2時間10分21秒。女子は森山幸美選手(同)=SWANS=が2時間15分20秒でトップ。同3選手が日本水泳連盟の推薦を得た。アジア大会への出場は推薦を考慮した上で日本オリンピック委員会(JOC)が決定する。

 

昨年のオリンピックにも出場した経験のある南出選手は「水温が低めだったのでウエットスーツを着て泳ぐ良い機会になった。最後までトップで泳ぎ切れて手応えを得られた」とレースを振り返り、「ラストスパートには自信があるが世界で戦うには全体的なスピードアップが必要。しっかり備えてアジア王者を目指す」と意気込みを語った。

日本水泳連盟の推薦を得た(右から)野中、南出、森山の3選手