きょう最接近 大荒れ続く 線状降水帯発生恐れも 台風6号

2023年08月06日

自然・気象

平土野市街地近くの海岸に打ち寄せる荒波=5日午前11時ごろ、天城町

台風6号は5日午後、奄美地方を風速25メートル以上の暴風域に巻き込みながら徳之島の西海上をゆっくりと東へ進んだ。6日未明から明け方にかけて奄美地方に最接近する見込み。台風は動きが遅く、暴風域を抜けるのは南部が7日午前中、北部が8日ごろになるとみられ、大荒れの天気が続く見通し。奄美地方では6日にかけて線状降水帯が発生して、局地的に大雨となる恐れがあるため、厳重な警戒が必要だ。

 

台風は5日午後6時現在、徳之島の西約80キロにあり、中心気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートル。中心から南東側220キロ以内と北西側165キロ以内は暴風域、南東側390キロ以内と北西側330キロ以内は風速15メートル以上の強風域に入っている。

 

名瀬測候所によると、奄美地方は南部が5日午前3時ごろ、北部が午前11時ごろに暴風域に入った。最大瞬間風速は和泊町で同日午後0時7分に29.3メートル、天城町で午後1時12分に28.3メートルを観測。各地で20メートルを超えた。

 

奄美地方の北部と南部で6日に予想される最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートル。海上はうねりを伴う波の高さが11メートルの猛烈なしけが続く見込み。

 

6日に予想される降水量は多いところで1時間に70ミリ、同日午後6時までの24時間に300ミリ。7日午後6時までの24時間雨量は100~200ミリ。線状降水帯が発生した場合は局地的にさらに雨量が増える可能性がある。

 

予報円の中心を進むと、台風は7日ごろに進路を北寄りに変えて奄美地方の東海上を北上する見込み。8日以降も荒天が続き、影響が長引く恐れがある。名瀬測候所は引き続き暴風とうねりを伴う高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、高潮に厳重な警戒を呼び掛けている。