到来、奄美の夏本番 最も長く遅い、梅雨明け
2020年07月21日
自然・気象
鹿児島地方気象台は20日、奄美地方が梅雨明けしたとみられると発表した。昨年より7日、平年より21日それぞれ遅く、気象庁が統計を開始した1951年以降で最も遅かった。梅雨の期間は71日で、最長だった2010年の70日を上回り、最長記録を更新した。奄美地方は同日、高気圧に覆われて晴れ、各地で最高気温が30度を超える真夏日となった。
同気象台によると、太平洋高気圧の北への張り出しが弱く、九州、奄美地方に梅雨前線が停滞しやすい状態が続いたため、梅雨明けが遅れた。これまでに梅雨明けが最も遅かったのは1983年、2010年の7月15日ごろで、今年はさらに5日遅かった。
梅雨入りが発表された5月10日から7月19日までの降水量(速報値)は、奄美市名瀬で988・5ミリ(平年725・6ミリ)、沖永良部島で705ミリ(同475・4ミリ)。各地で平年を大幅に上回った。
徳之島町山の畦プリンスビーチでは20日午後、青空が広がり、強い日差しを受けて白い砂浜とコバルトブルーの海がきらめいていた。シュノーケルを楽しんでいた岩淵寛さん(27)と渡邉公長さん(28)は仕事のため6月に千葉県から同町へ移住したばかり。「天気がいいので遊びに来た。プリンスビーチは初めて。魚も見ることができた」「休みの日は肌を焼きに海に行く。徳之島は太陽の力が強い」と笑顔で話した。
奄美地方は今後1週間、湿った空気の影響で雲が広がりやすい日はあるものの、高気圧に覆われて晴れる日が多い見込み。