寺田さん、窪さんに大臣表彰 環境省
2019年04月20日
自然・気象
【鹿児島総局】環境省が自然環境の保全などに顕著な功績があった人や団体を表彰する2019年度「みどりの日」自然環境功労者大臣表彰式が17日、東京都の同省会議室であった。鹿児島県からは、鹿児島大学などで非常勤講師を務める寺田仁志さん(66)=鹿児島市=と、環境省の環境カウンセラーで写真家の窪健一さん(70)=志布志市=が表彰を受けた。
表彰は▽保全活動部門▽いきもの環境づくり・みどり部門▽自然ふれあい部門▽調査・学術研究部門―の4部門。鹿児島県からはこれまでに8個人・団体が表彰を受けている。本年度は全国で22人14団体を表彰した。
調査・学術研究部門で表彰を受けた寺田さんは、南九州や南西諸島の植生などについて精力的に調査。「明眼の森」(伊仙町)など、国の天然記念物指定にも貢献した。1983年からは県立大島高校に勤務し、奄美との縁も深い。
自然ふれあい部門の窪さんは07年から志布志市内を対象に外来生物の調査を行い、小中学生を参加対象とした侵略的外来種の駆除作業などを実施。ごみ問題にも詳しく、写真展や講演会などを通した啓発活動に積極的に取り組んでいる。
原田義昭環境大臣から表彰状を手渡された2人は「鹿児島、奄美、沖縄ではまだ調査されていない自然が多い。自然の記録と次代への継承のため、活動を続けたい」(寺田さん)、「生物やごみ問題はライフワーク。映像や写真を通して、より多くの人々に問題への関心を高めていただきたい」(窪さん)と抱負を語った。