最も遅い梅雨明けか 奄美地方
2020年07月15日
自然・気象
奄美地方は梅雨明けが平年(6月29日ごろ)より大幅に遅れている。気象庁が1951年に統計を開始して以降、梅雨明けが最も遅かったのは83年と2010年の7月15日ごろ。奄美地方は15日以降、梅雨前線の南下に伴い週末にかけて曇りや雨となる見込みで、速報値では最も遅い記録を更新しそうだ。20日ごろから天気は回復に向かう見込み。
名瀬測候所によると、梅雨明けが遅れているのは、日本上空の偏西風が蛇行し、太平洋高気圧の張り出しが弱く、梅雨前線が長期間にわたって停滞しているため。
奄美地方の梅雨明けが遅かったのは7月15日ごろ(83年、10年)に次いで、7月13日ごろ(76年、19年)、7月11日ごろ(75年、82年)の順。梅雨明けが最も早かったのは6月10日ごろ(71年)で、6月15日ごろ(53年、66年)、6月17日ごろ(56年)、6月18日ごろ(55年)と続く。
梅雨の期間がこれまでに最も長かったのは70日間で、梅雨明けが最も遅かった10年。最も短かったのは19日間で、梅雨明けが最も早かった71年。今年は5月10日に全国で最も早く梅雨入りが発表され、梅雨の期間は14日で66日間と、平年(49日間)より17日長くなっている。梅雨明けが19日以降になれば最長記録を更新する見込み。
奄美地方は14日、各地で梅雨の晴れ間が広がった。最高気温は奄美市笠利町で午後2時18分に34・4度に達し、同町と瀬戸内町古仁屋、伊仙町、和泊町、与論町で今年最高を更新した。奄美市名瀬の大浜海浜公園では、青空の下で海水浴を楽しむ人の姿も見られた。
梅雨入り、梅雨明けの日付は速報値が発表された後、9月ごろに確定値が出る。