造礁サンゴが大幅減   与論島・リーフチェック

2019年06月04日

自然・気象

ダイビング事業者ら21人が参加したヨロン島リーフチェック=5月25日、与論島の茶花沖(海の再生ネットワークよろん提供)

ダイビング事業者ら21人が参加したヨロン島リーフチェック=5月25日、与論島の茶花沖(海の再生ネットワークよろん提供)

 【沖永良部総局】サンゴ礁の健康診断「ヨロン島リーフチェック」(NPO法人海の再生ネットワークよろん主催)が5月25日、与論島茶花沖であった。前年と同じ地点(通称・宮殿西)で調査した結果、造礁サンゴの被度は浅場(水深約5㍍)で20・0%(前年比11・3減)、深場

 

(同10㍍)で18・8%(同48・1減)と大幅に減少した。同法人は「昨年並みに回復するまで10年以上の歳月を要すると思う」としている。

 

 リーフチェックは2000年から毎年実施。今年はダイビング事業者やボランティアダイバーら21人が参加した。

 

 18年5月26日の調査時は、造礁サンゴ被度が浅場で31・3%、深場で66・9%だったが、今回の調査では大幅減。前年までは良好な状態が保たれていた深場で特に被害が大きかった。

 

 同法人の池田香菜事務局長は「昨秋に襲来した台風24号、25号の影響で岩盤上のサンゴが折れるなどして造礁サンゴが減少したため、与論島の海中地形にも変化が見られる」と述べた。

 

 現在、造礁サンゴの減少で露出した岩盤の上には芝状の藻類の付着が見られ、サンゴの幼生が定着しづらい状況。岩盤上の藻類をエサとする草食の魚類や、無脊椎動物が増えれば、サンゴの幼生が定着し、今後の造礁サンゴ被度回復につながるとみられ、同法人は「引き続き経過を観察していく」方針。

 

 同法人では環境省が策定した「サンゴ礁生態系保全行動計画」(2016~20年度)に基づくモデル事業で、海に流入する陸水の調査分析も実施している。

 

 池田事務局長は「今もなお陸域由来の汚染の影響を受けている海域がある。今後も行政や地域住民と連携し、海域の水質改善に取り組みたい」と述べた。