深澤武さん「奄美・琉球」写真展 銀座ニコンサロン

2018年07月31日

芸能・文化

写真展会場で写真集「奄美・琉球」を手にする写真家・深澤武さん=25日 東京・中央区 銀座ニコンサロン

写真展会場で写真集「奄美・琉球」を手にする写真家・深澤武さん=25日 東京・中央区 銀座ニコンサロン

 日本写真家協会会員、深澤武さん(43)の写真展「奄美・琉球」が25日から、東京・銀座の銀座ニコンサロンで開かれている。世界自然遺産登録を目指す奄美、沖縄4島の動植物や風景など、24日発行の写真集から選んだ作品38点を展示している。8月7日まで。

 

 深澤さんは埼玉県出身。NHK連続ドラマ「ちゅらさん」をきっかけに、沖縄本島や八重山諸島を訪問。南の島の豊かな自然と動植物の営みに魅せられ、十数年にわたる撮影の旅を重ねた。

 

 写真集のタイトルも「奄美・琉球」。アマミノクロウサギ、ヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコなど、最短で2020年の世界自然遺産登録を目指す奄美大島、徳之島、沖縄島北部、西表島に息づく希少な生き物と多様な命を育む森や川、海の息遣いを捉えた。

 

 個展初日も写真愛好家が詰め掛け、「イリオモテヤマネコを至近距離で鮮明に撮影した作品を初めて見た」「南国の空気感や海水の温度まで伝わってくるようだ」といった声が寄せられた。

 

 深澤さんは「生き物の撮影では対象を追い掛けず、個体と向き合えるまで待つ根気が必要。動植物にストレスを与えてはいけない。『黒潮に育まれた生命』をテーマに撮影を続けている。自然の豊かさを多くの方に伝えたい」と話していた。

 

 写真集は青菁社(075―634―9534)発行。B5判変形、オールカラーの96㌻。2千円(税別)。写真展の問い合わせは03―5537―1469銀座ニコンサロンへ。写真展は8月30日からは大阪市の大阪ニコンサロンである。