アイランドホッピングルートの就航開始 JAC

2018年07月02日

地域

JACアイランドホッピングルート開設をテープカットで祝う記念セレモニー出席者=1日、奄美空港

JACアイランドホッピングルート開設をテープカットで祝う記念セレモニー出席者=1日、奄美空港

 日本エアコミューター(JAC、本社霧島市)は1日、奄美大島―徳之島―沖永良部島―沖縄本島を結ぶ「アイランドホッピングルート」を開設した。起点となる奄美空港(奄美市笠利町)で記念セレモニーがあり、行政、観光関係者らが新路線誕生を喜び、交流人口拡大に期待する声を寄せた。一方、台風7号の影響で他空港でのセレモニーは中止され、初便も沖永良部空港で運航打ち切りとなった。

 

 奄美空港でのセレモニーで県大島支庁の松本俊一支庁長は「新規開設で、よりたくさんの観光客が異なる各島の魅力を味わえる。世界自然遺産登録へ向けた沖縄との連携強化にも期待したい」とあいさつ。

 

 朝山毅奄美市長は「個性豊かな島々を結ぶ観光ルートになる。航空各社の奄美へ懸ける思いを受け止め、群島12市町村一丸でさらなる発展に取り組みたい」と述べた。

 

 搭乗ゲートではセレモニー参加者によるテープカットもあった。徳之島行きの第1便搭乗客22人には初便搭乗証明書や奄美大島、喜界島の特産品などの記念品が贈られた。

 

 仕事で搭乗した徳之島在住の男性医師(61)は「仕事、私用で沖永良部や奄美の各島に行く機会は多い。乗り継ぎが無くなるのは便利」と喜んでいた。

 

 アイランドホッピングルートでは島伝いに1日1往復計6便が運航する。機材は48人乗りATR42―600型機。

 

 同ルートのうち徳之島―沖永良部、沖永良部―那覇(沖縄本島)は新設で、島間移動の利便性向上が期待されている。一方、ダイヤ変更によって徳之島―奄美は午前便がなくなり午後2便体制となった。奄美―沖永良部―与論線も改変され、奄美―与論の直行1往復となった。

 

 一部路線で不便さを指摘する声も上がっていることについて、JACの加藤洋樹社長は「現在、2機種から1機種への統一を進めている。機体が統一されればダイヤを改善できる」と説明。「新規開設路線の7月の予約状況は従来路線の約2倍と順調な滑り出し。各航路年間2万人の利用を目指す」と目標を掲げた。