奄美の自然と暮らし学ぶ 自然体験機会イベントスタート 奄美大島自然保護協議会

2023年02月22日

参加者らが秋名集落の伝統行事と稲作文化の関わりについて学んだ初日の体験活動=21日、龍郷町秋名

奄美大島自然保護協議会が3月中旬までの日程で開催する日本復帰70周年記念の自然体験機会イベントが、21日からスタートした。企画・運営は一般社団法人「巡めぐる恵めぐる」(新元一文代表理事)。初日は龍郷町の秋名集落で体験活動があり、5人が参加。同集落の稲作文化や伝統行事などについて理解を深めた。

 

自然と人々が共に生活していた時代に思いをはせ、”奄美らしさ”について考えることが目的。世界遺産に登録された奄美の自然を「暮らし」に着目しながら学ぶ。3月11日までに島内7集落で文化を体感するイベントを実施するほか、同月21日には奄美市名瀬の集宴会施設で「暮らしの文化シンポジウム」を開催する。

 

この日はまず、秋名小学校が取り組む稲作活動のもみ付けを見学。秋名アラセツ行事保存会の窪田圭喜会長(82)による講話もあり、参加者らは国指定重要無形民俗文化財に指定されている同集落の伝統行事「ショチョガマ」「平瀬マンカイ」の意味や稲作との関わりなどについて学んだ。

 

奄美市名瀬から参加した冨永圭一さん(47)は「知らないことばかりで勉強になった。伝統行事が廃れない仕組みづくりも大切だと感じた」と話した。新元代表理事は「先輩たちの話を聞くことで、暮らしの中で四季ごとの自然の変化に気付ける人が増えてくれれば」と語った。

 

次回の体験活動は23日に瀬戸内町古仁屋である。